堅苦しい雰囲気はなし!宴内人前式のメリットデメリット・演出例
挙式と披露宴を、披露宴会場で行うことのできる「宴内人前式」ですが、実際はどんな流れで費用はどれくらいかかるのかと疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は宴内人前式の流れや費用、また先輩カップルの演出例まで紹介します。
この記事を読めば宴内人前式について分かり、どんな結婚式にしようかイメージすることができるでしょう。
- この記事の内容をざっくり言うと…
- ・時間・費用が削減出来る「宴内人前式」
- ・人と違ったことが珍しい結婚式をしたい方におすすめ
- ・場所にこだわらないものの、ちゃんとした結婚式をしたい方におすすめ
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カジュアルな雰囲気が特徴の宴内人前式
宴内人前式とは、披露宴会場で人前式を行うスタイルです。「堅苦しい挙式のセレモニーは抵抗がある」「宗教色にとらわれたくない」「人と違うことがしたい」と考えている人におすすめな挙式スタイルとなります。
披露宴会場で行うので、チャペルや神殿で行う挙式と違いゲストの皆さんと距離が近いのも特徴です。
通常の結婚式とは違う!宴内人前式とは
通常結婚式といえば、チャペルや神社などで、挙式のセレモニーを行い披露宴会場に移動して披露宴というのが一般的ですが「宴内人前式」とはその名の通り、披露宴の中で挙式のセレモニーをするのです。
披露宴入場から挙式セレモニーがスタートするのですが、一般的な挙式で目にするお父さんと腕を組んで入場したい、ベールダウンをしたいなど希望も叶える事が出来ます。
ただ、チャペルなどで行う挙式と大きく違う点が時間です。披露宴内の時間にて行うので、そこが通常の挙式と完全に異なる点になります。
宴内人前式の特徴
①招待するゲストが全員参加出来る
チャペルや神社は収容人数が限られる為、全員参加できない場合があるが宴内人前式は披露宴会場で行うので、出席者全員の前でセレモニーを行う事ができる。
②ゲストの移動がない
チャペルや神社は、挙式会場→披露宴会場と移動が発生することが多いですが、宴内人前式は移動しなくてよいというメリットがあります。
③コストが抑えられる
披露宴内にてセレモニーを行うので、チャペル使用料、神社使用料のコストがカットできます。費用に関しては後の章で紹介します。
このように宴内人前式は大きく3つの特徴があります。
人前式+披露宴の違い
人前式とは、この字の通り、人(ゲスト)の前で結婚・愛を誓うセレモニーです。ゲストの前で愛を誓うセレモニーなので、宗教や場所にとらわれず挙式が出来ます。
"立合人"という第3者がいれば、成立しますので、例えば大好きなサッカースタジアムで挙式したい、海辺のビーチで挙式したい!などの想いが叶えられるのが人前式です。
また、オーソドックスな式次第の誓いの言葉・指輪の交換・誓いのキスを進行に入れる事はもちろん、挙式内容を自由にアレンジ出来るのも人前式の良さとなります。
例えば、誓いの言葉は2人で考えた感謝の言葉にしたり、大切な友人にセレモニーを手伝ってもらったり、挙式中のセレモニーは大好きなアーティストの曲で進めたりとアレンジできます。
人前式はカジュアルなセレモニーを想像する人も多いのですがアレンジは2人次第です。メリハリある厳かな挙式にすることも可能なので、担当プランナーに相談しましょう。
ここまでは人前式の紹介をしてきましたが、「人前式+披露宴」はチャペルやガーデンの挙式をするスペースで人前式を行いその後披露宴会場へ移動する結婚式のスタイルとなります。
挙式と披露宴を別々の場所にする事でメリハリのある結婚式にするメリットもあります。
ここからは、宴内人前式の特徴にもあげた費用面について次の章で紹介します。
宴内人前式の気になる費用
前の章で紹介しましたが、挙式セレモニーを行う場所によっては、貸切料、会場使用料が大幅カット出来るので、費用を抑えたいという場合は宴内人前式がおすすめです。
ハナユメ調べによると、挙式料の平均は34.2万円でした。
また、場所を問わず挙式をする事ができるのでサッカースタジアムやビーチなどの貸切料金となると一体いくらになるのでしょうか・・・・。
このような挙式セレモニーの使用料金が、宴内人前式だと、披露宴内で行う挙式なので大幅カットする事が出来ます。
挙式料をコストカットできる事は分かったかと思いますが、実際どのような流れになるのか気になる所です。次の章で詳しく紹介します。
宴内人前式の流れ
一般的な宴内人前式の流れを紹介します。これは教会式などに取り入れる"式次第"を参考に簡略化した進行例です。
- 1:新郎入場
- 2:新婦(+新婦父)の入場、そして母親などの大事な人からベールダウンや和装の場合は末広の儀と紅置き(紅引き)の儀という演出などを行う。
- ※末広の儀とは、和装のお仕度の締めくくりとして、扇子(末広)を胸元に差し込む儀式です。また紅置きの儀は口紅の最後の一塗りを母親にしてもらう演出です。
- 3:誓いの言葉(2人で考えた誓いの言葉をゲストへ伝えます。)
- 4:指輪交換
- 5:ベールアップ・誓いのキス
- 6:結婚証明書のサイン(ここで両家を代表として立会人の署名をもらいます。)
- 7:結婚証明書の披露(新郎新婦または司会者が証明書を披露し結婚した事を宣言します)
- 8:このまま披露宴の開宴
このような進行例が一般的となっています。
前章でも紹介しましたが、自由にアレンジする事ができますので、2人で話し合いをし決めていきましょう。
宴内人前式を少しイメージする事ができましたでしょうか?
ここからは、挙式する場所が披露宴内だからこそのメリット・デメリットを紹介します。
宴内人前式のメリット・デメリット
ここからは具体的に、宴内人前式を行う上でメリット・デメリットを紹介していきます。
宴内人前式のメリット
メリットとしては、
・移動がないので高齢なゲストも安心
・費用面を抑える事ができる
・通常の結婚式より時間が少なくて済む
この3つについて詳しく紹介していきます。
披露宴会場で全て済むので移動の負担がない
披露宴会場内にて挙式を行うので移動をすることがありません。
結婚式の当日は着なれない着物の人や女性の友人は高いヒールを履いたりしています。ちょっとした移動もなかなか人には言えませんが億劫に感じる人も少なくないでしょう。
通常の結婚式より費用は安い
先ほども紹介しましたが、挙式の会場使用料や、貸切料金がカット出来るので、コストカットが叶えられます。
チャペルや別会場で行う結婚式は施設の使用料の他に場所によっては演奏者たちの費用、挙式後のセレモニーとしてフラワーシャワーなどの料金がかかりますが、宴内人前式は披露宴内に収められるので、こういった小さな費用も変わってきます。
ゲストを長時間拘束せずに済む
挙式+披露宴の拘束時間は3時間から3時間半が一般的です。しかしながら、親族は親族紹介や挙式リハーサルなどの時間もあり、かなり早い時間から集合しています。
友人などの招待ゲストも受付をしたり、早い時間からへアセットに足を運んでくれたりする為、結婚式の為に時間を大幅に拘束されてしまうことは間違いありません。
さらに挙式と披露宴会場が別の場合は挙式後に待つ時間が必ず発生します。その点、宴内人前式は披露宴時間の中に挙式を行うのでゲストを長時間拘束する事なく結婚式に参列してもらえます。
宴内人前式のデメリット
デメリットとしては、
・披露宴時間中に挙式を行うため、時間が限られる。
・あまり馴染みがない
・メリハリがつけにくい
この3つについて詳しく紹介していきます。
時間が限られているためしたい演出が全てできるとは限らない
披露宴の一般的な時間はお色直しをするか、しないかでも変わりますが、大体2時間~2時間半が一般的です。この中に挙式セレモニーを入れていくので進行はかなりタイトになります。
ゲストと食事、会話がメインということであれば全く問題ありませんが、お色直しや演出、友人が余興をしてくれる等、進行内容がたくさんあると披露宴時間が延長になり延長料が掛かってしまうことも少なくはありません。
進行内容に関しては担当プランナーとしっかりとした話し合いが必要です。
あまり馴染みがないため親世代やゲストが戸惑う可能性も
結婚式といえば、チャペル等で挙式・挙式後披露宴を行うスタイルが定番の為「宴内人前式」に馴染みのない人が多いと思います。
最初から披露宴会場へ誘導をされるので、披露宴から始まると思いきや、挙式のセレモニーがすぐ開始されるので戸惑いを覚える人もいるでしょう。
また挨拶や乾杯を予定している人も自分の出番はまだまだだったのか、と緊張感をあおってしまう可能性も考えられます。
こういった戸惑いを未然に防ぐには親などにもしっかり相談しておく事、また招待状の内容も「宴内人前式」用の文言がありますので、しっかり事前にお伝えすることが大事です。
せっかくきてもらうゲストに戸惑わせないよう事前の「配慮」が必要となります。
挙式と披露宴に境目がないため、メリハリがつけにくい
宴内人前式は、序盤でも伝えた通り披露宴のスタートに挙式セレモニーを行います。
その為、宴内人前式を終えたら新郎新婦の退場などはなくそのまま披露宴がスタートする為、いつの間にか披露宴が始まっていた!と感じるゲストもいるかもしれません。
基本的には司会者が進めてくれるので、そのままの流れで披露宴を始めたい、メリハリをつけてほしいなど司会者と事前の打ち合わせをする時にしっかりと要望を伝えておきましょう。
それでは、次に実際に宴内人前式を先輩カップルの演出例について紹介します。
実際に宴内人前式を行ったカップルの演出例
ここからは、筆者自身がプランナー時代に実際行われた演出事例を紹介します。
挙式のセレモニーといえば「父親とバージンロードを歩く」「母親にベールダウンをしてもらう」「誓いの言葉」等の定番な演出はもちろん取り入れていけます。
ただ、恥ずかしい演出や、抵抗がある演出などは割愛していくこともできるのです。またお二人ならではの演出を取り入れて頂くのも良いかもしれません。
ゲスト全員の想いを重ねていくウェディングツリー
ゲストの受付時に協力してもらう演出です。ゲストが拇印で"おめでとう"の想いをのせてツリーを完成していきます。セレモニーにて、2人が最後に拇印を押して完成式という演出を取り入れても素敵です。
お子様との演出を取り入れたセレモニー
挙式の時には親しいお子様との演出を取り入れたいという希望も多いものですが、もちろん宴内人前式でも取り入れることが可能です。
リングボーイ・ガール(指輪の届け役、交換のお手伝い)や、ページボーイ・ガール(大事な結婚証明書を届ける役)、また、誓いの言葉の際の問いかけ役としてもお手伝いしてもらえます。
ブーケ・ブートニアセレモニー
昔ヨーロッパの方でプロポーズをする際、男性が野花をつんで花束にしそれを女性に渡しました。
その承諾の証に、女性は花束より1輪の花を男性に渡したというところから、ウェディングブーケ・ブートニアには結婚式には欠かせない演出と言われています。
その演出をゲストにもお手伝いしてもらう演出です。新郎様入場時に各テーブルの代表者や、特定のゲストより1輪の花を受け取りながら入場し、その花束を即座にブーケにしてもらいます。
その後、新婦入場とともに改めてプロポーズをしながら渡すという演出も素敵です。
リングリレーセレモニー
指輪交換の際に2人の指輪にゲストの想いを吹き込んでもらい、リボンなどを使って新郎新婦のもとへ届ける演出です。指輪が2人のもとへ届いたら、指輪交換を行います。
水合わせの儀・サンドセレモニー
和装でも取り入れることが多い演出ですが、結婚式とは新しい家族が誕生するセレモニーでもあります。その両家の交わりを表す演出で、「水合わせの儀」という演出があります。
新郎新婦の互いの実家の水を汲んできて、ひとつの杯に注ぎ合わせた水を飲む儀式「水あわせの儀」。
別々の水(環境)で育った新郎新婦が縁あって夫婦となり、 ふたりで新しい家庭、水(環境)を作っていく。このような演出を取り入れても素敵です。
またそのアレンジもので、サンドセレモニーという砂を使った演出もあります。リゾート地などの披露宴を考えている人におすすめの演出です。
このように色々な演出を宴内人前式に取り入れることが出来ます。まだまだ演出事例はたくさんありますので時間配分なども含めて、ぜひプランナーと相談してみてください。
まとめ
いかがでしたか。今回は宴内人前式について紹介しました。
チャペルや神社で挙式を希望しているカップルには不向きとなりますが、海外挙式後に国内でのアフターパーティーを検討している人や、コストカットをしたい人に宴内人前式はおすすめです。
要点をまとめると・・・
・時間・費用が削減出来る「宴内人前式」
・人と違ったことが珍しい結婚式をしたい方におすすめ
・場所にこだわらないものの、ちゃんとした結婚式をしたい方におすすめ
この記事を参考に、自分らしい宴内人前式ができると良いでしょう。
監修者情報
教会式、人前式‥挙式のスタイルに迷ったら