何で必要?婚姻届受理証明書の基本とスムーズに取得するための注意点
婚姻届を提出してもすぐに新しい戸籍ができるわけではありません。提出する役所にもよりますが、最短で翌日、長くて1週間ほどかかるケースも多いです。
そんな時、婚姻届を提出したことを証明できるものとして「婚姻届受理証明書」があります。ですが、実際はどんなものなのかよくわからない・・・という方もいることでしょう。
そこで今回は、婚姻届受理証明書についての基礎知識と、スムーズに受け取るためのポイントをご紹介します。
- この記事の内容をざっくり言うと…
- ・婚姻届受理証明書は婚姻届が正しく受理されたことを証明するもの
- ・プレ花嫁の中での、最近トレンドは賞状タイプ
- ・婚姻届受理証明書で可能な手続きは3つ、できない手続きもある
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婚姻届受理証明書とは婚姻届が受理されたことを証明するもの
婚姻届は知っていても、婚姻届受理証明書という言葉は初めて聞いた、という人も多いのではないでしょうか。
婚姻届を提出してから戸籍が作られるまでの間、2人が結婚したという証明になるのが婚姻届受理証明書です。
一般的に婚姻届を提出すれば戸籍が作られますが、場合によっては1週間くらい時間がかかってしまうことがあります。
その間何らかの理由で、2人が婚姻関係にあることを証明しなければならないことがあった時、婚姻届受領書があるとスムーズに手続きを行うことができるでしょう。また、婚姻届証明書は公的文書で、婚姻届を提出したときにもらうことが可能です。
しかし、必ず取得しなければならないものではありません。結婚に伴う手続きをするときや、結婚の記念として保管するなど目的があって取得する人が多いようです。
婚姻届受理証明書には2つのタイプがある
婚姻届受理証明書の仕様は、発行する市町村や用紙タイプによって変わります。基本的には次のような内容が記載されています。
- ・夫の氏名、生年月日、本籍地と戸籍筆頭主
- ・妻の氏名、生年月日、本籍地と戸籍筆頭主
- ・婚姻した日
- ・受理証明
- ・市町村長名
また、証明書のデザインも地域によっていろいろバリエーションがあり、大きく分けて2つの種類があります。
1.普通紙タイプ
一般的な文書でデザインなどはなく、文章のみが記載されています。1通350円で他の届け出の受理証明書と同じ費用がかかります。
2.プレ花嫁に人気!賞状タイプ
最近花嫁たちの注目を集めているのが、発行市町村オリジナルの婚姻届受理証明書です。
ご当地の特徴を活かしたものやご当地キャラなどデザインもさまざまで、なかでも賞状タイプのものは、証明書として使うだけでなく額に入れて飾ることもできます。
そのためプレ花嫁たちの間でも、結婚の記念品として人気が高まっています。費用は1通1,400円で、申請から発行まで1週間程度かかる場合もあるため、事前に役所で確認をしておくと安心でしょう。
これまでの話で、婚姻届受理証明書が結婚を証明するための公文書であることはおわかりいただけたと思います。
ですが、どこでもらったらいいのかわからない、という人もいることでしょう。次章で詳しく紹介します。
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婚姻届受理証明書はどこでもらえるの?
婚姻届受理証明書は、婚姻届を提出した市町村役場でもらうことができます。
婚姻届は2人の本籍地、現住所、所在地などでの提出も可能で、たとえばリゾート地や旅行先でも婚姻届を提出することができるため、思い出の地で婚姻届受領証明書をもらえば、より一層思い出深いスタートを迎えることができるでしょう。
そもそも婚姻届受理証明書を取得できる期間は?
婚姻届受理証明書は、基本的に普通の用紙タイプであれば即日発行されます。
ただしこれは婚姻届がきちんと受理された場合の話なので、婚姻届に不備があれば受理証明書をもらうことができません。
また、上質紙(オリジナルデザインや賞状タイプなど)の場合は、先程もお伝えした通り申請から発行まで1週間程度かかるので早く欲しい方は注意が必要です。
期間内で婚姻届を提出した役所でのみ取得できる
先ほどもお話したように、婚姻届受理証明書は婚姻届を提出した役所でのみ取得することができます。
たとえば本籍地と現住所が別の場合、婚姻届を本籍地に提出し、婚姻届受理証明書は現住所でもらう、ということは基本的にできません(※郵送を除く)。また、後日欲しい場合でも婚姻届を提出した役所であれば取得することは可能です。
婚姻届受理証明書をもらう際に必要なもの
まずもって婚姻届を出す時に必要なのは、以下になります。
- ・婚姻届1通
- ・2人の旧姓の印鑑(スタンプ内蔵型でない物)
- ・運転免許証やパスポートなど本人確認できるもの1点(健康保険証など顔写真なしの場合は2点)
- ・3ヵ月以内に発行した戸籍謄本(本籍地以外で届け出する場合)
- ・未成年の場合は保護者の同意書
これらを必ず持って役所に出向きましょう。印鑑を忘れると、訂正箇所があった時に訂正印が押せないなど婚姻届に不備が生じて、受理されない場合があります。
婚姻届を提出するのに費用はかかりませんが、先程伝えた通り婚姻届受理証明書は有料ですので、取得費用(普通タイプ350円:上質紙タイプ1,400円)も忘れないようにしましょう。
後日取得したい場合には、本人確認書類(免許証やパスポート)のみ必要になります。
時間がない人は郵送でも取得が可能
婚姻届受理証明書は、郵送でも取得することができます。郵送で請求する際には次が必要となります。
- ・受理証明書請求書(必要とする理由も記入)
- ・定期小為替(普通タイプ1通350円:上質紙タイプ1,400円)
- ・本人確認書類のコピー
- ・返信用封筒(住所氏名を記入し切手を貼った物)
請求書や委任状はHPなどでダウンロードできる役所もあります。郵送請求は婚姻届を出した役所に行い、証明書が送られてくるまで1週間から10日程度かかるようです。
ここまで婚姻届受理証明書の受け取り方法などについて紹介してきましたが、次章では婚姻届受理証明書で可能な手続きについてみていきます。
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要確認!婚姻届受理証明書で可能な3つの手続き
結婚すると変更しなければならない事項がたくさん出てきますが、婚姻届受理証明書はどんな手続きにも使えるというわけではありません。
次の3つの手続きの場合、婚姻届受理証明書を使うことができます。
- ・住民票の名義変更
- ・会社への届け出
- ・海外で結婚式を挙げる場合
1.住民票の名義変更
結婚後に引っ越しをして住所が変わる場合は、住民票を変更しなければなりません。
引っ越しをしてから14日以内に提出する義務があるため、挙式後にハネムーンへ出掛ける場合などは、早めに手続きをしておくと安心でしょう。
また、戸籍ができるまでの間に住所変更をすると、2人の旧姓で登録をされてしまいます。先に引越しに必要な転出・転入手続きをしてしまうと、夫婦別姓の状態で同居しているような形になってしまうことも。
婚姻届受理証明書を提出すれば、夫婦とみなされるため同姓で住民票を変更することができます。
2.会社への報告・届け
結婚して姓や住所が変更する時は、会社への届け出が必要となります。
会社の規定によって提出期限はさまざまですが、事務手続きが急がれる場合(年末調整の扶養控除など)は、早めの提出を求められることがあります。そういった際は婚姻届受理証明書で手続きを行うことが可能です。
3.海外で結婚式を挙げる場合
海外で挙式をする場合は婚姻届受理証明書が必要です。海外での挙式スタイルには、リーガルウェディングとブレッシングウェディングなどがあります。
リーガルウェディングはその国の法律に基づき挙式するスタイルですが、ブレッシングウェディングは「結婚した2人が祝福を受ける」という、セレモニー的な意味合いがあります。
夫婦であることが挙式する条件となるため、婚姻届受理証明書を提示しなければなりません。
反対に、婚姻届受理証明書が使えないケースも
先ほどもお話ししたように、婚姻届受理証明書は結婚した証明として、名前や住所変更の際に活用できます。
しかしすべての変更に効力を発揮するわけではないため、次のような手続きには使うことができないので覚えておくといいでしょう。
- ・免許証の名義変更
- ・銀行口座の名義変更
- ・生命保険・損害保険の名義変更
免許証の名義変更
名前、住所、本籍地が変更となった場合は、運転免許証もすみやかに変更しなければなりません。
その際に必要なのが本籍を記載した住民票です。変更前の住民票に婚姻届受理証明書を添付しただけでは、運転免許証の名義変更はできません。あらかじめ住民票を変更しておく必要がありますのでご注意ください。
銀行口座の名義変更
銀行口座の名義を変更する時は、変更後の公的書類の提出が求められます。「戸籍謄本」または「名義変更済みの免許証」が必要となります。
そのため、こちらも婚姻届受理証明書だけでは名義変更はできません。
生命保険・損害保険の名義変更
保険関係の名義変更にも、本人確認書類(運転免許証、パスポート、健康保険証などのコピー)の提出が必要です。
婚姻届受理証明書じたいは本人確認書類にならないので、本人確認書類そのものを変更することが必要です。
婚姻届受理証明書の可能な手続きについてみてきました。続いて、婚姻届受理証明書をスムーズに取得するための注意点を紹介します。
婚姻届受理証明書をスムーズに取得するための注意点3選
ここまでは婚姻届受理証明書の取得方法や必要性についてご説明しました。次にお伝えしたいのは、婚姻届受理証明書を取得する時に、どのような点に気をつけたらいいかということです。
婚姻届受理証明書をスムーズに取得するためのポイントは次の3つです。
- ・婚姻届受理証明書の要否は事前に確認
- ・休日に婚姻届を提出する際は発行ができない
- ・婚姻届を必ず受理してもらうための確認を怠らない
婚姻届の保管期間は約1ヶ月で、この期間を過ぎてしまうと、婚姻届受理証明書を取得するまでさらに時間がかかります。
婚姻届を提出した後から「結婚の記念にもらっておけばよかった・・・」なんてことのないように、段取りよく取得しましょう。
婚姻届受理証明書の要否は事前に確認
婚姻届受理証明書は、結婚するすべての人に必要な書類ではありません。戸籍ができるのを待ってから名義変更などをする方や、住民票を早急に提出する必要がない人には、必要がない書類といえます。
まずは受理証明書が必要であるかどうかを確認してから、婚姻届を提出するのがベストでしょう。
書類が必要な人も、婚姻届と一緒に申請すれば何回も役所に足を運ぶことなく、スムーズに婚姻届受理証明書を取得することができます。
休日に婚姻届を提出する際は発行ができない
結論から言うと、婚姻届を休日や夜間に出すと、婚姻届受理証明書を即日取得することができません。
役所の窓口対応は時間が決まっていますが、戸籍に関しての手続きは時間外窓口で対応しているところがほとんどです(出張所などは除く場合も)。しかし、これは書類を受け付けたとうことであり、実際に手続きの処理をされているわけではありません。
休日に提出した場合、基本的には翌開庁日から1週間ほど時間がかかると考えたほうがよいでしょう。
婚姻届を必ず受理してもらうための確認を怠らない
そもそも婚姻届が受理してもらえなければ、婚姻届受理証明書も取得することができません。署名や押印などがひとつでも足りなければ、受理してもらえるまで何度も役所に足を運ぶことになります。
結婚前後の忙しい時期に手間取ることのないように、きちんと受理してもらえるような婚姻届を用意しましょう。
では最後に、婚姻届をしっかり受理してもらうための事前確認についてみていきましょう。
まずは婚姻届の確認を!事前確認すべきポイント
婚姻届を確実に受理されるためのチェックポイントを最後にお伝えします。結婚するにあたり始めて婚姻届を見たという人も多いことでしょう。
証人が記入する部分もあるため、2人だけで完結しないという点からも、間違えないように書くことが大切です。
せっかくの晴れの日に再提出しなければならなくなった、なんてことのないように、事前にチェックしてから提出するようにしましょう。
婚姻届の提出書類を確認
先程、婚姻届の提出に必要なものについては紹介しましたが、婚姻届を本籍地以外の役所に提出する場合は戸籍謄本も必要で、取り寄せるのに1~2週間かかる場合もあります。
本籍地から取り寄せる期間も頭に入れておくようにしましょう。
婚姻届への押印・記入漏れがないかチェック
婚姻届に記入する名前や住所は、戸籍に記載してあるとおりに書くことが大切なポイントです。
住所も「〇丁目〇番地」のように正式な表記で書きましょう。また名前も戸籍が旧字体であれば同じように記入します。鉛筆や消せるタイプのボールペンで記入するのはNGなので、記入時から不備がないか確認しておきましょう。
証人の押印・記載不備がないかチェック
証人の押印で気を付けたいのが印鑑の種類です。印鑑は実印でなくてもOKですが、ゴム印やスタンプ内蔵型の印鑑はNGです。
また、どちらかの両親や仲人夫婦などに証人になってもらう場合、同姓であってもそれぞれ違う印鑑を使って押印してもらう必要があります。同じ印鑑を使用すると書類不備とされるので注意が必要です。また、欄外に捨て印をしてもらうのも忘れないようにしましょう。
署名も筆跡でわかるので、必ず本人が署名することが必須です。
まとめ
いかがでしたか。今回は婚姻届受理証明書についてご紹介しました。
要点をまとめると・・・
・婚姻届受理証明書は婚姻届が正しく受理されたことを証明するもの
・プレ花嫁の中での、最近トレンドは賞状タイプ
・婚姻届受理証明書で可能な手続きは3つ、できない手続きもある
この記事を参考に、スムーズに婚姻届受理証明書が取得できるとよいでしょう。
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