日本古来の伝統にのっとって行われる神前式。
新しい生活の始まりにふさわしい、神聖な雰囲気としとやかな花嫁姿、そして親族同士の結びつきを印象づける点が魅力です。
神前式という挙式スタイルについて、神前式が挙げられる結婚式場一覧とともに解説していきます。
和装を着たいという理由で神前式を選ぶ人も少なくないでしょう。
丁寧に織られた布地を使って仕立てられた贅沢な和装には、結婚式でしか身につけられないものも。
女性の奥ゆかしさや男性の凛々しさを感じられる衣装をまとい、フォトジェニックな写真を残すことができます。
神前式で新婦が着用する主な衣装は、白無垢(しろむく)・色打掛(いろうちかけ)・引き振袖(ひきふりそで)の3種類。
和装にあわせるヘアスタイルは、綿帽子(わたぼうし)や角隠し(つのかくし)など伝統的なものだけでなく洋髪もOKです。
新郎が着用するのは紋服が基本です。
それぞれをイラストでご紹介していきます。
新婦衣装① 白無垢
和装の中で最も格式の高い婚礼衣装。花嫁が挙式でのみ身につけることのできる特別な正礼装です。
新婦衣装② 色打掛
色柄が豊富で華やかな印象の婚礼衣装。披露宴のお色直しで着用するイメージを持っているかもしれませんが、色打掛も挙式で着用できます。
新婦衣装③ 引き振袖
江戸時代、武家の娘が結婚する際に着用していた婚礼衣装。
挙式で着用できるのは黒地の黒引き振袖(くろひきふりそで)のみでしたが、最近では黒以外を着用する人も見受けられます。
ヘアスタイル① 綿帽子
白無垢にのみあわせることができます。
挙式を終えるまで新郎以外に花嫁の顔を見せない、災難から花嫁の身を守るためにかぶるといわれています。
綿帽子の下は通常文金高島田(ぶんきんたかしまだ)のかつらを着用しますが、最近はキーパーを使って洋髪や地毛で結った新日本髪を選ぶ人も増えています。
ヘアスタイル② 角隠し
白無垢・色打掛・引き振袖のすべてにあわせることができます。
「角を隠して新郎の家のしきたりに従う」という意味をもっています。
角隠しは洋髪にあわせることはできず、かつらをつけるか日本髪を結う必要があります。
ヘアスタイル③ 洋髪
最近では和装に洋髪をあわせる花嫁も増えています。
髪飾りなども自由に選ぶことができ、自分らしい、おしゃれな仕上がりを目指せます。
新郎衣装 紋服
新郎衣装は紋服が基本です。中でも、黒い羽織に家紋が5つ入った「黒五つ紋付羽織袴」が最も格式高い男性の和装といわれています。
三つ紋、一つ紋など、紋の数が減る、あるいは白やグレーなど色が黒以外になると格が下がります。新郎衣裳を選ぶ際は、新婦の衣裳と格を合わせるのがベストです。
「結婚によって新郎家、新婦家が結びつく」という考えをもとに行われる神前式。
最近では、友人などのゲストも出席できるようになっていますが、もともとは新郎新婦とその家族・親族のみで執り行うのが一般的でした。
そのため、神前式で行われる儀式には両家の絆を深めるための儀式がたくさん。
神職と巫女のサポートを受けながら、神様の前で両家が家族になっていくのを実感できるでしょう。
では、神前式の流れと、それぞれの儀式の意味を紹介します。
神前式全体の流れ
三々九度の流れ
神社や結婚式場によって神前式の流れが異なる場合もありますが、挙式にかかる時間は40分ほど。神前式前に説明があり、挙式中は巫女がサポートしてくれるので安心して神前式に臨んでください。
※料金はすべて税込み表示です。